相続税について知ろう

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相続税

亡くなった人の財産は、その人が生前に所得税を納めた後の納税済み財産です。その納税済み財産に、それが妻や子に移転したというだけで、また相続税として課税されるのはなぜでしょうか。いろいろな考え方がありますが、冨の集中を調整し、特定の人に冨が集中するのを防ぐためという見方があります。相続は、ただで財産をもらうことになり、一種の不労所得といえます。こうした所得に何の税金もかからないとすると、国民の間の資産格差はどんどん広がり、社会的不平等が拡大してしまいます。そこで、一定額以上の財産を相続した人からは、その一部を税金として累進税率で課税・徴収し、社会に還元するようになっています。

相続税

相続税は、人の死亡により、その亡くなった人の財産を引き継いだ時、受け継いだ人にかかる税金です。相続税は国税であり、その課税・徴収の方法は、相続税法という法律で定められています。

一定額以上の財産を相続し、相続税を納める義務が生じた人を、相続税の納税義務者といいます。相続税の納税義務者は、国内に住所のある人で、相続した財産が国内・国外のどこにあるかにかかわりなく、もらった財産の全てが課税の対象となる「無制限納税義務者」と国内に住所が無い人で、相続した財産のうち、国内にある財産のみが課税の対象となる「制限納税義務者」とに分かれます。

相続により財産を取得した人で、遺産の合計額が基礎控除の金額を超える場合には、その相続の開始があったことを知った日の翌日から10カ月以内に、故人の住所地の所轄税務署へ相続税の申告書を提出しなければなりません。また、相続人が複数の場合には、連署して申告を行うのが通常です。申告期限の10カ月というのは同時に納付期限でもあるために、これに遅れないように申告・納税を行う必要があります。

相続税の計算

第1段階:課税価格の計算

最初に相続財産を全てリストアップし、そこに「みなし相続財産」をプラスし、非課税財産をマイナスします。そして、これらの財産を時価評価して、「課税価格」を計算します。

みなし相続財産とは、民法上の遺産ではありませんが、相続税法上では、相続財産として課税対象に含めるもので、受け取った生命保険金や死亡退職金の一部がこれに当たります。また、財産の性質上または社会政策上、相続税の対象にならないものがあります。例えば、弔慰金は業務上の事故などでの死亡は普通給与の36カ月分まで非課税、それ以外の死亡では、普通給与の6カ月分までが非課税です。

第2段階:正味財産の計算

課税価格から、債務と葬式費用を控除して「正味相続財産額」を計算します。この際、相続開始前3年以内の贈与財産を加算して計算します。通夜、火葬、納骨の費用や戒名料、読経料は葬式費用となりますが、初七日三五日忌、四九日忌の法要費用、香典返しは葬式費用にはなりません。また、遭難や行方不明等の場合は捜索費用等が葬式費用として認められます。

第3段階:課税される遺産の総額を計算

正味財産額から、「基礎控除額」を差し引き、「課税される遺産の総額」を求めます。なお、基礎控除の金額は、「5000万円+1000万円×法定相続人数」で計算されます。

第4段階:相続税の総額の計算

第3段階での「課税される遺産の総額」を民法上の法定相続人が法定相続分に応じて相続したと仮定して、各相続人の相続財産を求めます。次に、税率表(速算表)を使って各人の相続税額を計算し、「相続税の総額」を求めます。

第5段階:各人の負担する税額の計算

算出した相続税の総額に各人の実際の遺産取得割合を乗じて、相続税額を按分計算します。これにより、各人は相続した財産に応じて税金も負担することとなります。

第6段階:納付税額の計算

配偶者の税額軽減、未成年者控除、障害者控除、贈与税額控除、相次相続控除等の税額控除などの最終計算を行い、実際の納付税額を計算します。